












このCAPは被る目的ではなく、
展示・観賞作品としての制作意思を持って取り組みました。
年代作者不明の絹着物で、クリーニングしても取り除けない強いシミなどがあり本来ならCAP製品にはする事はない状態の着物でした。
ただ、そのシミこそ着物の柄や色と溶け合い、長い時が創りあげた生地となっていると強く感じましたし、この雰囲気の織りや柄は今まで見たことなかったので、僕の好きなように製作してみたいと思いました。
一着の留袖着物の中で柄部分は限られており、その柄と配置を想像し計算しなが慎重かつ長い時間をかけ裁断していきました。
渋いという言葉さえ軽く感じるような存在感であります。
作品としての製作なので被るCAPより少し重めにして重厚感が出るよう仕様にも工夫しながら製作していきました。
綺麗で華やかで美しすぎる作品ではありません、
どこか不思議な空気感と、時を感じる作品です。
誰か様が迎えて頂けるまで、店舗の一番高くて真ん中に鎮座しております。
作品としてのCAP製作を初めて思い、
製作したきっかけになったと思います。
KIMONO CAP BY TOSHIYUKI IMAI No.01
留袖着物:SILK
サイズとしてはMLsizeで製作